だからといってテクノロジーがあるにもかかわらずジョイスティックコントロール装置を提供しないのは明らかに重度障害者の社会参加の障壁になってしまう。今まで常に重度障害者が取り残されてきた社会環境と変わらない。
より健常者に近い人から社会参加が許され、大多数の意見が常に優先され、弱者は切り捨てられ続けてきた現実を変革しなくては真の福祉の実現はない。また、そのためにJoy Projectは結成されたのである。
ジョイスティックコントロール装置を除いた形での認可は不十分であるし、間違った歴史を繰り返すことでもある。
目先だけの活動にとらわれることなく、常に重度の障害を持つ人たちのことも考えた活動の展開をしていくことが改めて確認された。そして、ジョイスティックコントロール装置も含めた電動車椅子に乗ったまま運転できる自動車を日本で走らせることがJoy Projectにとっての大きな目標であり、健常者に近い方から救われる日本型福祉に対する挑戦でもあった。
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